授業記録「Digital Phenakistoscope」

授業名:「デジタルアート演習Ⅱ」清泉女学院大学 秋期講義 / 講師:林 英恵


テーマ:自分の名前1文字を直線または曲線のみで構成し、デジタル版フェナキスティスコープを制作
制作時間:180分 / 使用ソフト:Photoshop

フェナキスティスコープとは、ベルギーのジョエセフ・プラトーが1831年に考案した視覚の残像を利用した映像玩具である。日本では驚き盤と呼ばれる。円の中心に向かって12コマほど連続する絵を描き、各コマの間にスリット(細い切れ込み)を入れ、絵を描いた裏面は黒く塗る。裏面のスリットから鏡に写った絵を見る姿勢で、円盤を回転させると絵が動いて見える。円盤状のため終わりのないループするアニメーションを楽しむことができる。

Demonstration of the use of the phenakistiscope.

Demonstration of the use of the phenakistiscope.


「学生作品」
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「カクテルグラスなY」峯村優子

kojima_odo
「おっちょこちょいなK」小島春香

shimizu-m_odo
「顔文字なM」清水真帆

tanaka
「ぐにゃぐにゃ滑り台なA」田中咲希

kobayashi_odo
「変幻自在なH」小林春菜

niiya_odo
「植物なY」新谷友里

takei_odo
「落下TシャツなT」武井伶

onuma_odo
「DなO」小沼日菜子

hattori_odo
「ハートなM」服部美紅

shimizu_odo
「側転をしているようなK」清水佳純

matsumoto_odo
「不安定なN」松本望

Arai_odo
「Twinkle_Twinkle_Little_StarなA」荒井涼花

シルクスクリーン記録

版画の技法のひとつ、孔版印刷のシルクスクリーン講習記録です。
場所:須坂版画美術館 / 講師:美術家 島 州一 先生
2日間計10時間 2色刷り / 完成サイズ A4


工程を忘れないように、制作中エプロンからスマホを取り出し黙々と写真を撮ってきた。
これでまた出来るはず!(他にも方法があればぜひ教えてください。)


 

1.下絵を用意 (今回下絵はA5サイズ程度)

今回私は線を描くのではなく色紙を構成して下絵にしました。
他の受講生はお孫さんの手描きの絵、切り絵、葉脈のコピー、銅版画風のイラスト(布をコピー機でモノクロにしたものに後から描き足す)、絵本の挿絵のような絵など、人によって様々でした。

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2.フィルムに筆やペンで下絵を書き写す (2色刷りなので2枚作成する)

・シルクスクリーン専用フィルム、オペーク液、オペークペン

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オペークペン:遮光性の修正剤、これで描いた部分は光を通さない=シルクスクリーンでは穴があく=塗料がのる箇所

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はみださすと、あとでそこもインクがつくことになるので慎重に写していく。細かいところは筆のほうが塗りやすい。
広い面を塗る場合はカットして貼るフィルムタイプのマスキングシートがあるようです。

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はみだした場合、アルコールを染み込ませた綿棒ではみ出した部分をそっと触るようにして拭き取る。広がる可能性もあるので少しずつ。

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1色目(青色)のフィルムが完成。同様に2色目のフィルムも作る。

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3.スクリーンが貼られた木枠に感光剤を塗る。

ジアゾ感光乳剤:島先生と学芸員の方が作ってくれました。(感光剤粉末を温水で溶き、乳剤と混合し、木の棒でよく撹拌して黄色の感光乳剤を作る)専用のステンレス製のトレーに入れる。

版の下側から、このトレーを斜め45°に当て感光剤が版に付いたら、角度を維持したまま上まで持ち上げます。感光剤が均一に版に付くのが大切。

感光剤が厚く付いてしまうと、後に図柄通りにスクリーンに穴が開かずやり直しになったりする。

※写真は島先生の解説時の様子。

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4.感光剤を乾燥させる (ドライヤーを使うと早い)

※写真は島先生の解説時の様子。自分でやってみるとこのように感光剤を均一に塗るのは難しかった。。。

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5. 感光露光器で焼き付ける

・露光器の上にフイルム(絵柄を上に)+スクリーン(感光剤を塗った面が下に)+スクリーンの枠内に光が漏れないよう黒い紙を敷く+重しに厚い本+大きいスポンジ+木の蓋

・露光時間:3分半(時間はその時々で調整が必要)タイマーで

※写真は島先生の解説時の様子。

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6.焼き付けたら版を水道水で洗う。

・しばらく水をかけているとするするっと図柄の部分の感光剤が取れて孔があく。
・絵柄の孔がきれいにできたら版を乾燥させる。急ぐ時はドライヤーをあてる。

はじめての版ができた!!!単調な図のせいかすんなり出来て嬉しい。

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7. 刷りの下準備 ここを丁寧にするとあとが楽。

・木枠のサイズに合わせて机の角を利用し、4箇所にクランプ(留め具)を付ける。
・刷る用紙の位置を決めるために下書きの絵を置き、乾いた版を乗せて位置を決める。

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・位置が決まったら小さい台形の紙を3箇所両面テープで付けておく。

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・版の下側に5mmほどの厚みの紙を四隅に両面テープで貼る。=高さが出てきれいにインクが付く。これでセット完了!

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8.インクの準備

使用したい色がなければ何色か混ぜて、少しずつ水で薄める。ヘラで持ち上げるとトロッと落ちるくらい。ヨーグルトの少し固めくらい。

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9.いよいよ刷ります!

・刷りたい紙をセットしておく。
・刷る用にセットした場所の横で、まず版の上部にヘラでインクを一列に乗せ、スキージ(固いゴムのヘラ)で一往復して版にインクを付けておく。
・版を紙の上に置いてゆっくり力を入れて一定に上から下へ一度スキージを動かす=インクが紙に付く。思った以上に強い力で押す感じだった。

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インクがちゃんと落ちてる!

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あとはどんどん刷っていきます!私は布のバッグやポストカードなども持参し、複製を堪能する。

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バッグなど布の生地に刷るときはシワをアイロンで取っておいた方がいい…割れちゃう。

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10. 2色刷りなので、もう1色分3〜9の工程を繰り返します。

青色用の版が完成。ここから2色目の青を刷ります。

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色が重なるとまだ一段ぐっとテンションが上がります。

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ポストカードはあえて毎回置く位置を変えて、いろんなパターンを作ってみました。
そういうことができるのも面白い。

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これで完成です。タイトルは「radio」ラジオの印象と英単語からイメージしました。

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紙や布に全て縦向きに刷った後、もともと横位置が正面だった事を思い出しました。(!!!!呆然)結構大事なとこをミスったにも関わらず、達成感を味わえる技法でした。講習でお世話になった皆さまありがとうございました。


美術家 島 州一 先生について

島先生の作品は、存在と残像、平面と立体、人為と自然、いろんな境界が自由に同居していて、コンセプトを聞くだけでも想像力がめきめき引っ張られる感じでした。本当にかっこいい。
近年のTracing-Shirtシリーズも浅間山をトレースするという壮大なくわだてに興奮。作品が欲しい。



シルクスクリーンの感想

はじめは複製できるスマートな技法という印象があったけど、原画から刷るまでの過程で仕上がりを自分好みに調整する箇所があったり、人それぞれ作品の趣きが異なり、あらためて絵画手法でもあるんだなと思いました。

イラストの授業でも版画の技法として出来たらいいな。

授業記録「日常の風景」

清泉女学院大学の秋期講義「デジタルアート演習Ⅰ」という授業では、コンピュータの使い方からグラフィック制作ツールの基本操作、デジタルアート表現について学びます。
最終課題ではテーマに対して学生一人一人が思い描くイメージをアニメーションにしました。

パソコンの電源の入れ方から始まった授業、熱中して制作する学生の集中力を感じました。学生のコメント付きの作品を公開します。ぜひご覧ください。
 


課題のテーマ:「日常の風景」を抽象化し短くループするアニメーション
制作時間:90分 / 使用ソフト:Photoshop / 担当:林 英恵


<学生作品>
 

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「 悪戦苦闘 」 藤井 春日

この作品のコンセプトは「悪戦苦闘」である。これは私が英語検定の勉強をする際、難しくてやめてしまい気持ちを持ちながらも、あきらめずに継続しようという姿を表現した作品だ。抽象化した部分は目の動きである。やる気に満ちた気持ちをメラメラと燃える炎で表現し、だんだんその気持ちが薄れていく様子を目の動きで表わした。それでも何度でも起き上がり勉強と戦う姿を、アニメーションをエンドレスで再生することで表現した。

 

 

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「 一日 」 服部 美紅

私の部屋から毎日見える風景をgif動画にしました。
時間経過による空の変化をグラデーションで表現し、近所の家の灯りが夜につき夜中に消えていく様子を細かく描写しました。太陽と月の描写にもこだわりました。

 

 

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「 がんばり時 」 小沼 日菜子

私は”がんばらなきゃいけない時”の心情を表現しました。
私は普段ちょっとでも面倒くさいことはしないしモチベーションは低いのですが、がんばらなきゃいけない時はがんばります。
がんばる前の重い気持ちとがんばっていない時とがんばっている時の落差をジャンプで現しました。表情、服装、表示時間、モノクロとカラーの使い分け等意識して制作しました。
つまり、何が言いたいのかというと、がんばるのって労力かなりいるよねってことです。

 

 

nidone_iwasaki

「 二度寝 」 岩崎 真奈

朝目が覚めたのに…また寝てしまう、そんな日常を描きました。
窓からまぶしい太陽の光が差し込む中、「もう朝だ」とわかっているのに冬の朝は特に寒くて、ベッドから出たくない私はよく二度寝をしてしまいます。
このGIFでは、無限ループによって二度寝、三度寝…といったようになかなか起きられない私を面白く表現することができました。

 

 

sumahoitiniti-takei

「 スマホの一日 」 武井 伶

スマホの一日を描いてみました。多くの人がスマホに依存している日本で、逆にもしスマホたちの世界があったら人に依存しているのかなーて思ったからです。
コミュニケーションもゲームも音楽もいろいろスマホに詰めたかったので、アプリも意識して描かれてます。スマホをいじっていると時間の流れも早く感じたりするので、日が変わっていくのも意識してみました。

 

 

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「 我が家の一日 」 清水 佳純

この作品では、登校日の朝起きてから帰宅するところまでの、家での自分の様子を時間ごとに手描きで表現してみました。